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2024年1月1日
■ぶつけて歯が欠けた・折れた
歯をぶつけて欠けたり折れたりしてしまった場合、その深さやどこで破折したかにより処置が異なります。
①エナメル質または象牙質までの破折(神経までは達していない)・・・
破折片を歯科用のボンドで付けなおすか歯冠色の合成樹脂で埋め立てて形を整えます。
②神経まで達する破折・・・
神経の露出部分の大きさ及び事故から処置に来院するまでの時間等により、神経が感染しているか考慮して神経を残して処置するか、神経をとって根の消毒をするか判断します。
以上のことより、特に、深そうな破折の場合は、神経を残せるチャンスを少しでも減らさない意味でも、一刻も早く歯科医院に行ってください。
■ぶつけて歯がグラグラする
歯をぶつけてグラグラした場合、以下の可能性があります。
①歯を支える骨と歯根の間に介在してクッションの役目をしているシャーピー繊維が断裂して歯が抜けかかっている
放っておいて、そのずれた位置で骨が固まる場合もありますが、歯がういて口を閉じるたびにその歯の当りが強く、安静を保てず炎症が強まり歯根を支えるべき周囲の骨が吸収してしまう場合や、歯の神経が死んで膿をもつ場合もあります。ある程度動揺がある場合は、噛み合わせをチェックして、本来の歯の位置で整復固定して歯の周囲組織の回復をはかります。
②骨の中の歯根部分で折れている
比較的浅い位置での破折の場合整復固定をする場合や、破折部分を除去して根の消毒から処置する場合があります。根の消毒が出来ないほど深い位置での破折の場合は、事故が起きてから早い時期で整復固定をすると、感染せずにうまく元通りにくっついてくれる可能性があるので、なるべく早い処置が必要です。
上記①なのか②なのかは、外見だけではわかりません。しばらく様子をみるというスタンスではなく、なるべく早く歯科医院に行ってください。
■ぶつけて歯が抜けた
もし地面に落ちた場合は水道水で軽く洗い流します。
歯をぶつけて抜けてしまった場合、まず自分で元の位置に戻せるか試してみてください。
そしてできるだけ早く歯科医院に行ってください。
歯冠部を指で持って、歯根部を10から20秒流水にて汚れを洗い落とします。
この際、決して歯根部をゴシゴシこすって洗ったりしないでください。歯根膜になるべくダメージを与えない、これが第一のポイントです。
戻せない場合は、ほっぺと歯ぐきの間に保存する(くれぐれも飲み込まないよう注意)か、牛乳の中に保存する、これが第二のポイントです。
歯根膜は乾燥に弱く、口の外では30分位しか生きていません。
そのため、一刻も早く歯科医院に行って再植できるか診てもらう、これが第三のポイントです。
元に戻して固定を行えば、必ず元のようにくっついてくれるというものではありませんが、より再植の成功率を上げるためには、以上に述べた3点が重要です。